Q.当社は宅地建物取引業者です。中古マンションの売買の媒介の際に,買主から「このマンションは耐震性に問題はないのか,震度○まで耐えられるのか」と聞かれました。宅建業者として,耐震診断についてどこまで調査・説明すればよいでしょうか。

2016年6月14日

A.昭和56年6月1日以降,いわゆる新耐震基準に基づいて建築物が設計施工されるようになりました。
 そのため,それ以前(昭和56年5月31日以前)に新築された建物については,宅建業者は,売主・管理組合等に耐震診断の有無を照会し,耐震診断を受けたものであるときは耐震診断実施機関,実施年月日,診断の結果を説明し,耐震診断を受けたものでないときは照会先とその旨の回答等を説明することとされています(宅建業法35条1項14号,同施行規則16条の4の3第1項5号)。
 また,昭和56年6月1日以降に新築された建物については,耐震診断の有無等に関する質問を受けた場合,宅建業者は,売主,管理組合等に照会した上で,耐震診断の有無とその内容を説明すべき義務を負います。
 この説明義務については,売主及び所有者に耐震診断の記録の有無を照会し,必要に応じて管理組合及び管理業者にも問い合わせた上,存在しないことが確認された場合には,その照会をもって調査義務を果たしたことになります。耐震診断の実施自体を宅建業者に義務づけるものではありません。また,宅建業者は,建築士のように耐震性能に関する専門家でない以上,業者として「震度○まで耐えられる」ということまでを説明する義務はありません。
 このように,宅建業者には耐震診断の実施義務はありませんが,実施記録の調査義務・説明義務はありますので,適切な重要事項説明を行う必要があります。

 重要事項説明については,買主がその情報を事前に知っていれば売買契約を締結しなかったとか,知らされないままに売買契約を締結すると著しく不利益や損害を被ることがあるような場合,そのような恐れや可能性があることを業者として認識しているならば,説明告知する義務を負う,と考えられています(東京地判平成13年6月27日など)。
 そのため,例えば調査の過程において,売主の告知書により耐震性に問題がある等の情報を取得した場合には,重要事項説明書に記載して説明する必要があります(宅建業法47条)。

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