2026.02.27
政府が「中堅企業成長ビジョン」を策定しました②
(前回の続き)
③主要な業種別の成長要因の分析・成長パターンの類型化に関する部分では、
☑産業機械製造業
☑食料品製造業
☑小売業
☑情報サービス業
☑宿泊業
のそれぞれについて、成長していく経路(成長経路)と課題をまとめています。
④中堅企業固有の経営課題を解決するために官民で取り組むべき事項の整理では、
(1)中堅企業の成長ビジョン・ガバナンス
(2)中堅企業を取り巻く伴走支援者のノウハウやマッチング精度を高度化・普遍化する仕組み(ソフトインフラ)
の2つに分けて整理を行っています。
(1)中小企業の成長ビジョン・ガバナンス
ア 成長ビジョン
中堅企業がさらなる成長をするためには、成長ビジョンと経営体制の整備が重要な課題となります。
この点について、中堅企業成長ビジョンでは、政府は、成長志向の企業に重点化して、中小企業から中堅企業、さらにその先へと成長していくことを後押しするシームレスな政策体系を構築すること、支援企業の取り組みや成長ビジョンを広く社会に情報発信することに取り組むべきだとしています。
イ ガバナンス
中堅企業に多いファミリービジネスに関しては、意思決定を行う仕組み(「ファミリーガバナンス」)に関する政府指針が存在せず、ファミリーガバナンスのノウハウが十分に浸透していないという課題があります。
そこで、中堅企業成長ビジョンは、政府は、ファミリーガバナンスを構築するための規範の策定に取り組むべきだとしています。
加えて、同ビジョンでは、相続・贈与等の税負担など、ファミリービジネスが適切なガバナンスの下で企業価値を高めようとした場合に障害・ディスインセンティブとなるような制度の見直しを図り、成長を後押しすることも求めています。
こうした提言を受けて、現在、経済産業省では、ファミリービジネスのガバナンスの在り方に関する研究会を設け、「ファミリーガバナンス規範」の策定に向けた検討を行っています。
参考:ファミリービジネスのガバナンスの在り方に関する研究会 (METI/経済産業省)
家族経営の会社でのトラブルは、弁護士をしていてもよく目にします。
このようなトラブルによって、会社の順調な成長が阻害されることも、ないわけではありません。
ファミリーガバナンスに関しても、上場企業についてのコーポレートガバナンス・コード等のような指針が整備されることによって、トラブルが減り、より多くの会社が発展して、日本経済を元気にしていってくれることを願っています。
(次回に続く)