2017.02.07 ニュース 平成29年1月31日,最高裁は,相続税対策の養子縁組が有効であるとの判断を示しました。「相続税の節税の動機と縁組をする意思とは,併存し得るものである」とし,「専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても,直ちに当該養子縁組について民法802条1号にいう『当事者間に縁組をする意思がないとき』に当たるとすることはできない」と判示しました。
2017.02.06 相談事例 Q.A会社は,今春大学を卒業する予定の学生Bさんに対し,採用内定の通知を出しました。しかし,入社前研修でBさんの能力不足が判明したため,内定を取り消すことを検討中です。採用内定を取り消すことに問題はあるでしょうか?
2017.01.14 ニュース 東京商工リサーチのwebページ(昨年12月8日付)によると,今年に50年、100年、200年、300年を迎える周年記念企業は全国で24,670社,このうち50周年企業は23,514社だそうです。
2016.12.30 ニュース 「保証契約 要素の錯誤」セーフティネット保証制度を利用した保証契約に関し,主債務者の借入金債務を金融機関に代位弁済した信用保証協会が,「主債務者が中小企業者の実体を有する者でないことを知らずに保証契約を締結したことには要素の錯誤があり,保証契約は無効である」と争った訴訟において,平成28年12月19日,最高裁は,信用保証協会の保証契約の意思表示に要素の錯誤はないとして,金融機関に対する不当利得返還請求を棄却しました。
2016.12.20 ニュース 被相続人の預貯金が,裁判上の遺産分割の対象となるかが争われた裁判で,最高裁は平成28年12月19日,「預貯金は遺産分割の対象になる」との判断を初めて示し,これまでの判例を変更しました。
2016.12.07 ニュース 平成28年12月1日,仮差押え時に同一の所有者に帰属していた土地建物がその後別々の所有者に帰属することになった場合について,法定地上権の成立を肯定する最高裁判例が出ました。民事執行法第81条について,これまで学説上争いがあった部分です。これによって,地上建物に仮差押えをした債権者の「地上権がある」という合理的期待が保護され,また,競売で建物を落札した者は土地を利用できることになります。
2016.11.15 相談事例 Q. 遺言書を作るにあたって,祭祀(さいし)承継者を指定しておくべきでしょうか。私の住む地域には,祭祀承継に関する慣習はありません。墓地の維持管理は手間と費用がかかるため,相続人の間で押し付け合いになるかもしれず,不安です。万が一紛争になった場合,裁判所はどのように祭祀承継者を定めるのでしょうか。
2016.11.04 ニュース 定年後の再雇用において,仕事内容は同じなのに賃金を引き下げられることの是非が争われた訴訟で,平成28年11月2日,東京高裁は,減額を不当として会社に賃金支払を命じた一審の東京地裁判決を取り消し,原告の請求を棄却しました。
2016.10.24 相談事例 「相続財産管理人」 私は今年の初めにAさんとの間で,Aさん所有のマンションの売買契約を締結しました。決済日は3月末としていましたが,売主であるAさんが2月に亡くなりました。Aさんの相続人はすべて相続放棄をしており,このままでは売買契約を履行することができません。どうすればよいでしょうか。
2016.10.18 書斎 国廣正『それでも企業不祥事が起こる理由』(日本経済新聞出版社,2010)を読みました。少し間の本ですが,たまたま本棚を整理していて見つけ,読み返しました。筆者は,危機管理の弁護士の第一人者です。